幾原邦彦監督＆吾妻サラ役・帝子さんスペシャルインタビュー！②
『さらざんまい』と“つながる”聖地巡礼　＜後編＞

「花やしき」のシンボルといえば、「Beeタワー」です。が、最初のロケのあとに取り壊されてしまったんですよね。

でもアニメ中には登場させています。「花やしき」の一番有名なアイコンがBeeタワーでしたし、もったいないと思って残しました。聞いたところによると、老朽化して危ないから取り壊したそうですが、あのタワーがあっての「花やしき」という感じだったものですから。しかしもったいない（笑）できれば、あの意匠だけでも残して欲しかったですね。

合羽橋の交差点から東京スカイツリーを眺めるこのアングル。この絵が好きなんですよね。電線がいっぱいあって、生活圏の中からモダンな建造物を見ることができる。しかも、東京スカイツリーは2012年以前にはなかった建造物です。こういう光景が突然出てきたら、びっくりしますよね（笑）

合羽橋のかっぱ橋道具街にはカッパがたくさんいます。いろんなお店があって、それぞれの店先にもいろんなカッパを置いている。カッパがあふれている場所ともいえますね。だからこそ、『さらざんまい』の舞台はここしかないと思いました。

商店街の中にもプレートが置いてあるんですが、街灯のモチーフにもなっている女性のカッパ。これは萩原楽一さんの作品なんですが、一目で気に入りました。絵も拝見したんですが、どれもこれも好みのカッパばかりでしたね（笑）かっぱ橋道具街にきたら、ぜひご覧になっていただきたいカッパです。

たしかにその通りです。なんといっても、ケッピがいる場所ですからね（笑）合羽橋の交差点には、「かっぱ河太郎」という黄金のカッパがいるんです。アニメでは黄金のカッパのかわりにケッピが鎮座しています（笑）

さあ、何者なんでしょうかねえ（笑）実際に黄金のカッパが立っている石には、「かっぱ河太郎像」と記されています。劇中でもケッピが鎮座している石にも、ある言葉が書いてあるんです。そのあたりもしっかりとチェックしてみください。

ケッピ、かわいいですよね。わたしからは、そこまでで（笑）

カッパの右手のミイラを安置してあるお寺なんです。そのほかにも歴史的なカッパの掛け軸やカッパのオブジェ、絵やイラストなんかもたくさんありました。カッパ寺のことを知って、最初はお祓いに行こうかとなったんです。

ぼくは以前、水木しげる先生原作のアニメの仕事をしていた時期があったんです。そのとき、妖怪の作品を作るときは、スタッフみんながお祓いしてもらっていたんですよ。それを思い出して、ぼくたちもスタッフ全員でお祓いしてもらおうかということになりました。でも、カッパ寺でお祓いはおかしいだろうということになったんです。なんといってもカッパ寺はカッパを祀ってるわけですからね（笑）そのかわり、祈祷してもらおうということになったんです。『さらざんまい』のヒット祈願。だから、『さらざんまい』はカッパ様に助けてもらってるわけです（笑）

日本中のカッパにとって、その中心になるお寺ですからね（笑）

わたしはご祈祷に誘われてませんよ？

あの頃は、キャストは決まってたけど、アフレコはまだだったから（笑）

わたしも『さらざんまい』のヒットを祈願しに、カッパ寺に行ってみたいです。

もちろんです！そこで『さらざんまい』ファンのみなさん、そしてサラちゃんのファンにお会いできたらうれしいですね。もし、そのときにサラちゃんのアニメバウンドと出会えたら、最高の気分になれそうです！